2020年6月の宝塚市・伊丹市・川西市の不動産市況と相場
この記事では5月までの不動産の動きを表す数字をもとに、不動産市況と相場を解説します。
6月までの不動産市況はかなり動き鈍くなっていると言えます。特にマンションの動きの鈍化が顕著です。3月ごろから本格的に出だした新型コロナウィルスの影響で、成約数に影響が出ています。
宝塚市・伊丹市・川西市の局地的な数字を見ても同じです。特にマンションの成約数に影響が大きく、市場の影響は大きいと言えます。
それでは、詳細をお伝えします。
※この記事の数値は公益社団法人近畿圏不動産流通機構が集計している近畿圏市況速報を参照しています。
先月の僕たちの街の不動産市況と相場
ここでは宝塚市・伊丹市・川西市の戸建とマンションに分けた成約数と平均成約価格をご紹介します。
成約件数が少ないので平均成約価格の振れ幅が大きくなっており、成約数はマンションが前年同月比の半数以下と大きくマイナスとなっています。
宝塚市・伊丹市・川西市の4月度戸建成約数・平均成約価格(土地40㎡~200㎡)
宝塚市
5月度の宝塚市の戸建成約数は10件。
平均成約価格は2,554万円でした。
前年同月比は、
成約数91%、平均成約価格は110%でした。
伊丹市
5月度の伊丹市の戸建成約数は9件。
平均成約価格は1,967万円でした。
前年同月比は、
成約数100%、平均成約価格は69%でした。
川西市
5月度の川西市の戸建成約数は9件。
平均成約価格は1,581万円でした。
前年同月比は、
成約数64%、平均成約価格は85%でした。
宝塚市・伊丹市・川西市の4月度マンション成約数・平均成約価格(専有面積40㎡~80㎡)
宝塚市
5月度の宝塚市のマンションの成約数は7件。
平均成約価格は2,020万円でした。
前年同月比は、
成約数26%、平均成約価格は142%でした。
伊丹市
5月度の伊丹市のマンションの成約数は5件。
平均成約価格は2,988万円でした。
前年同月比は、
成約数45%、平均成約価格は160%でした。
川西市
5月度の川西市のマンションの成約数は4件。
平均成約価格は2,378万円でした。
前年同月比は、
成約数50%、平均成約価格は139%でした。
宝塚市・伊丹市・川西市の戸建とマンションの市況と相場全表
先月の兵庫県の市況と相場
兵庫県全体で見ても、新型コロナウィルスの影響は大きい言えます。
新規価格や新規件数は例年とほとんど変わりがありませんが、特に成約数が大幅に減少しています。市場に物件が多く、成約が少なくなっている傾向です。
兵庫県の4月度戸建新規と成約(土地40㎡~200㎡)
5月度の兵庫県の戸建の成約数は196件。
平均成約価格は2,075万円でした。
新規件数は1,181件。
新規平均価格は2,702万円でした。
前年同月比は、
成約数65%、平均成約価格は92%でした。
新規件数100%、新規平均価格は99%でした。
兵庫県の4月度マンション新規と成約(専有面積40㎡~80㎡)
5月度の兵庫県のマンションの成約数は144件。
平均成約価格は1,729万円でした。
新規件数は983件。
新規平均価格は2,046万円でした。
前年同月比は、
成約数54%、平均成約価格は89%でした。
新規件数105%、新規平均価格は108%でした。
兵庫県の戸建・マンション市況と相場全表
成約件数と共に成約平均価格も減少しています。
高額帯の物件より、低額帯の物件が売れている傾向と言え、相場は下がり傾向にあります。
兵庫県の戸建とマンションの契約件数倍率
契約件数倍率とは成約数に対する新規登録の件数の指標です。単体でみるのでは無く、他の時期の同数時を見比べることによって需給のバランスが見えてきます。
計算式は「新規登録件数÷成約件数」で表されます。
数字が大きいほど市場に物件が多く出回る『供給過多傾向』
数字が小さいほど使用に物件が少なくなる『需要過多傾向』
となります。
5月度の兵庫県の件数倍率です。
戸建は 6.03
マンションは6.83
でした。
前年同月比は
戸建は148ポイントの増加
マンションは337ポイントの増加
となっています。
どちらともかなりの供給過多と言えます。特に堅調だったマンションの供給過多傾向が見られます。この状態が続くと、相場が崩れてくる可能性があります。
兵庫県の戸建とマンションの契約件数倍率表
兵庫県の戸建とマンションの価格乖離率
価格乖離率とは新規登録価格に対する成約価格の指標です。この指標で市場が昇り傾向にあるのか、下り傾向にあるのかが分かります。
計算式は「成約価格÷新規登録価格ー1」で表されます。
数字が大きいほど売り手市場。
数字が小さいほど買い手市場
となります。
5月度の兵庫県の価格乖離率です。
戸建は -0.23
マンションは-0.15
でした。
前年同月比は
戸建は5ポイント減少
マンションは17ポイント減少
となっています。
ここ1年で最大の乖離率の減少です。新規物件の件数や金額を見ると、まだ相場に反映されているとは言えず、新規物件の金額に反映されるのはもう少し後になるかもしれません。
兵庫県の戸建とマンションの価格乖離率表
まとめ
先月影響の大きかった大阪から、兵庫県、そして宝塚市・伊丹市・川西市にも新型コロナウィルスの影響が大きくでていると言えます。
特に今まで堅調だったマンションの成約数が大幅に減少し、市場の動きが鈍くなっています。
まだ新規物件数と新規物件価格に影響は出ていませんが、この状態が続くと大きく相場が崩れてくる可能性があります。
先月から引き続き、購入を考えている人は少し市場の様子を見た方が良いと思います。
近々、売却をすることが決定している方は早めに売却した方がいいと思います。
不動産の購入の予定がある方は一旦市場を見る、という方が良さそうです。特に宝塚市・伊丹市・川西市のマンションの成約数が大幅に減っているので、供給過多の傾向にあります。
供給過多の市況が続くと不動産価格は下がってきます。
いずれにしてもこの市況の混乱の中では人生プランもふまえて売却・購入を考える必要があります。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。