不動産を即現金化する『買取』とは？

不動産の売却方法には様々な方法があります。

その中でも一番早くあなたの不動産を現金化できる方法が、今回ご紹介する『買取』です。

ただし、即現金化できるというメリットの裏にはデメリットも存在します。具体的には他の売却方法よりも売却金額が下がる場合が多いということです。

なぜなら、すぐに不動産を購入する準備ができている『不動産業社』が買い取ってその後に売却し、利益を得るために買い取るからです。

それでは買取のメリットや、ニーズ、不動産業社が考えていることを具体的にお伝えしていきます。

内容に入っていきましょう！

不動産買取とは？

不動産買取とは、所有しているあなたの不動産を『不動産業者』に買い取ってもらうことです。

すぐに現金化したい人などに、ニーズがある売却方法です。具体的には下記のようなニーズがあります。

などなどです。

では、そのニーズに対するメリットを見ていきましょう。

不動産買取のメリット

このようなニーズに『買取』は答えてくれます。『買取』には、他の売却方法にはないメリットがあります。

即現金化

不動産会社がすぐに現金で買い取るので、売主さんの手元にお金がきます。これは他のどの方法よりも早いです。

場合によっては、売りたいと思ってから数日で現金が手に入ります。

不動産買取を生業にしている業者は、常に不動産を買い取る準備をしています。相場であったり、お金の準備ができています。

一般のお客さんに売却する場合はどうしても『住宅ローン』の問題がついて回ります。住宅ローンの審査や実行には時間がかかり、また必ず進むかどうかは取引の最後まで確約はされません。

お金の準備ができている不動産業社は、この『住宅ローン』の心配がありません。『住宅ローン』が原因で取引が無くなることがありません。その上、すぐに引き渡し、現金化することができるのです。

現状で渡せる

通常の不動産売却の場合、引き渡し時に家の中を空き家の状態にしなければいけません。

そもそも、家の中が汚れていたり、散らかっていたりしていると購入希望者が家を内覧した時に気にいることはマレでしょう。

しかし、不動産業者はその不動産をどのようにリフォームや加工をして売れるようにするかを熟知しています。

交渉次第では中の荷物もそのままで引き渡すことも可能です。また、キッチンなどの設備などの故障も大丈夫です。

つまり、売主さんの手をわずらわせることなく、売却することができるのです。

不動産状況への理解

一般のお客さんより不動産業社は不動産状況への理解があります。

その不動産の状態や、権利関係などの状況も含めて購入の検討をするからです。なので、以下のような状態・状況でも大丈夫です。

• 古くてもいい
• 壊れていてもいい
• 汚くてもいい
• ややこしくてもいい

一般のお客さんが『引いてしまう』ような状態の不動産でも不動産会社なら大丈夫です。

不動産買取のデメリット

不動産の『買取』はメリットしかないかというと、そのようなことはありません。当然デメリットもあります。

一般のお客さんに向けて売却する『仲介売却』と比べて安くなる場合がほとんどです。

不動産業社は不動産を買取り、その不動産を加工して市場に売却していきます。

不動産には相場がある以上、売却の金額はある程度決まっています。

加工した上でその相場以上になってしまうと判断した場合は買い取らないということになります。

不動産業者の目線に立ってみると理解が深まるのでお伝えしていきます！

買取る不動産業者の都合

不動産業者、特に不動産を買取り再販売している会社を『買取再販業社』と言います。

この買取再販業社は買い取った不動産を販売した時に出る利益によって事業を営んでいます。不動産業社もボランティアではないのです。

すぐに現金化したい売主さんと買取再販して利益を出したい買取再販業社の双方のニーズが一致して進むのです。

一般的な目安は相場の70％〜80％の金額で『買取』の契約が結ばれることが多いです。

それではなぜ、その金額になっていくのかを解説していきますね。

不動産会社の費用

不動産会社が再販売時までに、様々な費用がかかります。その費用をご紹介します。

・購入価格
売主さんから購入する物件価格です。当然ですが、これも費用になります。

・購入諸費用
購入する時にかかる諸費用です。登記費用や固都税等の清算金などの費用がこれに当たります。

・リフォーム費用
再販売するためのリフォーム費用です。築年数が古かったり、手入れ箇所が多いほど多額の費用がかかります。

・売却諸費用
売却する時にかかる費用です。登記の抹消費用などの費用がこれに当たります。

不動産会社が得るお金

不動産業者は買い取った不動産を加工し、売却することでお金を得ます。

・売却代金
再販売時に得るお金です。この売却代金が先述の費用を上回ると利益を得られます。

・利益
再販売の売却代金から費用を引いた額が不動産業者の利益になります。

この利益を最終的に得るために『買取再販業社』は買取をします。
商売上当たり前ですが、利益が出やすいと思ったり、確実な物件は是非とも買いたいところですよね。

ただし、買取再販業社は次のことにも気を付けています。

買取再販会社のリスク

まず、大きなリスクは買い取った不動産が売れずにずっと残ることです。買取再販業社は現金で購入したり、ローンで不動産を買い取っています。

保有している不動産が売れなければ、次の不動産を買う予算が立たないので、常に購入・売却を繰り返していく必要があります。

また、契約不適合責任もリスクです。買取再販業社が認知していない雨漏れやシロアリの害、土壌汚染などがあり、買主さんが契約の目的を達成できない場合、一定期間買取再販業社が責任を負わないといけません。

この責任に対する予備費も見ておかないと買取再販業社は対応できません。

以上のような

・費用
・利益
・契約不適合責任のリスク

を考えるので買取再販業社は相場の70％〜80％ほどで無いと購入できないのです。

タイミング

買取再販業社にはタイミングがあります。

在庫がスッカラカンになった状況だと、多少物件の状況が悪くても購入する場合があります。

在庫が無いスーパーを想像してください。品を揃えないと売上が立たないことがわかるかと思います。すぐに物件を仕入れる動きをとっていきます。

逆に在庫が多すぎる場合や、お金をこれ以上借りれない状態だと、どんなに買いたい不動産でも買取れません。

このように買取再販業社のタイミングで返答が変わってくるのです。

まとめ

ここまでで、『買取』のニーズやメリット、デメリット。買い取る業者の都合などをお伝えしてきました。

では、少しでも高く早く売りたいあなたはどうすればいいのでしょうか？

答えは複数業社に声をかける。

です。お客さん側からはその買取再販業社が、在庫が多い・少ない状態なのかが分かりません。また、ローンの状況についても同様です。

また、もう一つ大きいポイントをお伝えします。

それは『買取再販業社』にも得意・不得意があるということです。

エリアや価格帯、そして下記のような不動産の種類によって得手・不得手が業者によってあるのです。

・土地（小規模）
・土地（大規模）
・中古戸建（築古）
・中古戸建（築浅）
・マンション（築古）
・マンション（築浅）
・収益物件

です。

それぞれの得意分野はそればっかりを買取再販している場合が多いので、相場を熟知していることが多いです。

そのため、他の業者では出せない金額で買取をする場合もあるのです。

僕の実体験でも、同じ不動産で2倍ほどの差が出たこともあります。1社のみに声をかけていたらと思うと、ゾッとしますね、、、

あなたの不動産の種類に強い買取再販業社を複数ピックアップし、買取の査定を複数社に依頼していくと高い金額でより良い条件での売却に近づきます。

それではあなたにとって満足のいく売却になることを願っております。

最後までお読みいただきまして有難う御座います！