2020年5月の宝塚市・伊丹市・川西市の不動産市況と相場
この記事では前月までの不動産の動きを表す数字をもとに、不動産市況と相場を解説します。
5月までの不動産市況と相場は近畿圏全体を見ると、新型コロナウィルスの影響を大きく受け、市場の動きが鈍くなっています。
宝塚市・伊丹市・川西市の局地的な数字を見ると、平均価格と成約数が大幅に減っています。
特に成約数の下げ幅が大きく、市場の影響は大きいと言えます。
それでは、詳細をお伝えします。
※この記事の数値は公益社団法人近畿圏不動産流通機構が集計している近畿圏市況速報を参照しています。
先月の僕たちの街の不動産市況と相場
ここでは宝塚市・伊丹市・川西市の戸建とマンションに分けた成約数と平均成約価格をご紹介します。
平均成約価格はマイナスとなっており、成約数が大きくマイナスとなっています。
宝塚市・伊丹市・川西市の4月度戸建成約数・平均成約価格(土地40㎡~200㎡)
宝塚市
4月度の宝塚市の戸建成約数は13件。
平均成約価格は2,668万円でした。
前年同月比は、
成約数72%、平均成約価格は90%でした。
伊丹市
4月度の伊丹市の戸建成約数は13件。
平均成約価格は2,751万円でした。
前年同月比は、
成約数62%、平均成約価格は92%でした。
川西市
4月度の川西市の戸建成約数は14件。
平均成約価格は2,082万円でした。
前年同月比は、
成約数74%、平均成約価格は105%でした。
宝塚市・伊丹市・川西市の戸建市況と相場全表
※クリックすると拡大します。
前年同月の2019年4月の数字と比べると大きく変わっているのは成約数です。
3市全体でみても前年同月比68%と、大幅に数字を下げているので買い控えがあると言えます。
宝塚市・伊丹市・川西市の4月度マンション成約数・平均成約価格(専有面積40㎡~80㎡)
宝塚市
4月度の宝塚市のマンションの成約数は19件。
平均成約価格は1,977万円でした。
前年同月比は、
成約数76%、平均成約価格は129%でした。
伊丹市
4月度の伊丹市のマンションの成約数は18件。
平均成約価格は2,260万円でした。
前年同月比は、
成約数86%、平均成約価格は111%でした。
川西市
4月度の川西市のマンションの成約数は7件。
平均成約価格は926万円でした。
前年同月比は、
成約数64%、平均成約価格は77%でした。
宝塚市・伊丹市・川西市のマンション市況と相場全表
※クリックすると拡大します。
前年同月の2019年4月の数字と比べると大きく変わっているのは成約数です。
戸建と同じく、3市全体でみても前年同月比74%と、大幅に数字を下げているので買い控えがあると言えます。
先月の兵庫県の市況と相場
兵庫県全体で見ると、新型コロナウィルスの影響はほとんど無いと言えます。
つまり、大阪に近い阪神間や、神戸の影響が大きく、他のエリアではそこまで影響が出ていない数字が出ているということです。
兵庫県の4月度戸建成約数・平均成約価格(土地40㎡~200㎡)
4月度の兵庫県の戸建の成約数は327件。
平均成約価格は2,333万円でした。
新規件数は1,173件。
新規平均価格は2,661万円でした。
前年同月比は、
成約数98%、平均成約価格は97%でした。
新規件数100%、新規平均価格は99%でした。
兵庫県の戸建相場と市況全表
※クリックすると拡大します。
前年同月の2019年4月の数字と比べるとほとんど変わりがないことが分かります。
兵庫県の4月度マンション成約数・平均成約価格(専有面積40㎡~80㎡)
4月度の兵庫県のマンションの成約数は310件。
平均成約価格は1,911万円でした。
新規件数は889件。
新規平均価格は2,082万円でした。
前年同月比は、
成約数94%、平均成約価格は102%でした。
新規件数99%、新規平均価格は108%でした。
兵庫県のマンション市況と相場全表
※クリックすると拡大します。
前年同月の2019年4月の数字と比べると新規平均価格以外はほとんど変わりがないことが分かります。
新規平均価格と共に新規平米単価が上がっているので単純に売却単価が上がったのか、単価の高いエリアの売却依頼が増えたという可能性があります。
兵庫県の戸建とマンションの契約件数倍率
契約件数倍率とは成約数に対する新規登録の件数の指標です。単体でみるのでは無く、他の時期の同数時を見比べることによって需給のバランスが見えてきます。
計算式は「新規登録件数÷成約件数」で表されます。
数字が大きいほど市場に物件が多く出回る『供給過多傾向』
数字が小さいほど使用に物件が少なくなる『需要過多傾向』
となります。
4月度の兵庫県の件数倍率です。
戸建は 3.59
マンションは2.87
でした。
前年同月比は
戸建は7ポイントの増加
マンションは16ポイントの増加
となっています。
どちらとも供給過多傾向ですが、上がり幅は少ないと言えます。
兵庫県の戸建とマンションの契約件数倍率全表
※クリックすると拡大します。
兵庫県の戸建とマンションの価格乖離率
価格乖離率とは新規登録価格に対する成約価格の指標です。この指標で市場が昇り傾向にあるのか、下り傾向にあるのかが分かります。
計算式は「成約価格÷新規登録価格ー1」で表されます。
数字が大きいほど売り手市場。
数字が小さいほど買い手市場
となります。
4月度の兵庫県の価格乖離率です。
戸建は -0.12
マンションは-0.08
でした。
前年同月比は
戸建は2ポイント減少
マンションは5ポイント減少
となっています。
昨年の消費税後の冷え込みまではいっていませんが、今後の市場の動きに注目です。
兵庫県の戸建とマンションの価格乖離率
※クリックすると拡大します。
まとめ
近畿圏全体で見ると、新型コロナウィルスの影響で市場の動きが鈍くなっています。
ただ、兵庫県で見るとそこまで影響が出ていない数値の変化となっています。
阪神間に属する宝塚市・伊丹市・川西市の局地的な数値を見ると、成約数が大幅に下がっています。
これは、大阪と神戸という大都市に挟まれているので、その影響が伝播してきていると見ることができます。
売却依頼の新規件数は増加しているものの、まだ異常値ではないので、大幅な値崩れが起こっているとは言えない状況です。
ただ、通常売却には早くて1ヶ月から3ヶ月。
購入も早くて1ヶ月から3ヶ月ほどかかることを考えると、新型コロナウィルスの影響が本格的に数値に出てくるのは来月、再来月あたりになるかもしれません。
市場が大崩れする可能性もまだ秘めていると思います。
不動産の売却の予定がある方は今後、需給のバランスが壊れてしまう可能性もあることを考えておいた方が良さそうです。
近々、売却をすることが決定している方は早めに売却した方がいいと思います。
不動産の購入の予定がある方は一旦市場を見る、という方が良さそうです。
宝塚市・伊丹市・川西市の成約数が減っているので、供給過多の傾向にあります。
供給過多の市況が続くと不動産価格は下がってきます。
いずれにしてもこの市況の混乱の中では人生プランもふまえて売却・購入を考える必要があります。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。